自衛隊CH-47が延べ56回出動 インドネシア山林火災で約280トン放水、くにさきが帰国へ

防衛省・自衛隊は2026年10月6日、インドネシアで行っていた国際緊急援助活動を終え、陸上自衛隊のCH-47輸送ヘリコプター3機を搭載した海上自衛隊の輸送艦「くにさき」が、日本に向けてインドネシアのキジン港を出港したとXで発表しました。

インドネシアで活動していた「くにさき」が帰国


今回の派遣は、インドネシアで深刻な被害が発生していた山林火災への対応として行われたものです。

防衛省によると、8月28日、外務大臣から防衛大臣に対し、国際緊急援助隊派遣法に基づく支援について協議が行われました。

これを受け、防衛大臣は統合作戦司令官に対して国際緊急援助活動を命令。

山林火災の消火活動に使用する航空機3機と輸送艦1隻を中心とした部隊が編成されました。

派遣されたのは、陸上自衛隊の大型輸送ヘリコプターCH-47が3機と、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」です。

「くにさき」はCH-47を載せてインドネシアへ向かい、9月10日にキジン港へ入港しました。

現地到着後は、インドネシア側との調整や機体の準備などを進めています。

防衛省は、9月16日以降、カリマンタン島でCH-47による消火活動を行ったとしています。

さらに山林火災の状況や気象条件などを踏まえ、「くにさき」は9月20日にキジン港を出港し、カリマンタン島のクタパン沖へ移動しました。

9月23日には、「くにさき」から離陸したCH-47がクタパン周辺で消火活動を開始。

大型ヘリコプターならではの能力を生かし、上空から大量の水を投下して山林火災の拡大を食い止める任務にあたりました。

最終的に、CH-47が実施した消火活動は延べ56回。

放水した水の量は、約280トンに上りました。

単純計算すると、1回あたり平均約5トンの水を放水したことになります。

今回の活動は9月29日まで続きました。

インドネシア政府から、自衛隊による消火活動が山林火災の火勢拡大を防ぐことに寄与し、その後はインドネシア側で対応可能との連絡があったことを受け、防衛大臣が同日、国際緊急援助活動の終結を命じました。

インドネシア政府からは、自衛隊の支援に対して高い評価と謝意も示されています。

活動終了後も「くにさき」は直ちに日本へ戻ったわけではありません。

搭載するCH-47や人員、装備などを含めて帰国準備を進め、10月6日、キジン港から日本へ向けて出港しました。

8月28日の活動命令から数えると、派遣全体では1か月以上に及ぶ任務となりました。

現地でのCH-47による消火活動については9月16日以降実施され、9月29日に終了しています。

海上自衛隊の輸送艦で大型ヘリコプターを現地まで運び、艦を拠点の一つとして航空機による消火活動を続けるという、自衛隊の陸海をまたいだ支援となった今回の派遣。

延べ56回、約280トンという数字からも、大規模な航空消火活動だったことがうかがえます。

防衛省・自衛隊は、今後も国際社会の一員として、人道的な観点から必要な支援に取り組むとしています。

文:花園明

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