7月の緊急発進は90回… 最多は中国機への対応で51回

防衛省統合幕僚監部は、2026年7月の航空自衛隊による緊急発進の実施状況を公表しました。
7月の緊急発進状況が発表
【#月間緊急発進実施状況】
2026年7月は、中国情報収集機による東シナ海上空での飛行やロシア爆撃機・戦闘機による日本海上空での飛行など、中国軍及びロシア軍による我が国周辺での活発な活動の継続が確認され、航空自衛隊は計90回の#緊急発進を行いました。#防衛省・自衛隊 は、引き続き… https://t.co/Oy8HMe7vp8 pic.twitter.com/qx9oQQ0QBO— 防衛省統合幕僚監部 (@jointstaffpa) August 28, 2026
7月の緊急発進は、合計90回。
国・地域別で最も多かったのは中国機に対する緊急発進で51回でした。
次いでロシア機が38回、その他が1回でした。北朝鮮機への対応は0回でした。
7月の緊急発進のほとんどは、中国機とロシア機への対応だったことになります。
緊急発進、いわゆるスクランブルは、領空侵犯のおそれがある航空機や、日本周辺の空域で警戒が必要な航空機に対し、航空自衛隊の戦闘機などが発進して対応する任務です。
実際に領空侵犯が起きた後ではなく、そのおそれがある段階で航空機を確認し、進路や行動を監視することが重要になります。
7月の国・地域別では、中国機への対応が51回と最多でした。
中国軍の情報収集機による東シナ海上空での飛行や、空母艦載機・戦闘機による日本海上空での飛行など、中国軍による日本周辺での活発な活動が確認されたことを受け、航空自衛隊は警戒監視と対応を続けました。
一方、ロシア機への対応も38回に上りました。
ロシア軍機は、日本周辺の空域でたびたび確認されています。
特に北海道周辺や日本海、オホーツク海方面では、ロシア軍機の活動が安全保障上の関心を集めます。
中国機が最多だったとはいえ、ロシア機への対応も全体の4割を超えており、北方や日本海側の警戒も続いていることが分かります。
航空方面隊別に見ると、最も多かったのは南西航空方面隊の38回でした。
次いで北部航空方面隊が32回、西部航空方面隊が14回、中部航空方面隊が6回でした。
南西航空方面隊は、沖縄や南西諸島方面を担う部隊です。
中国機への対応が多かったことを踏まえると、東シナ海や南西方面での警戒の比重が高かったとみられます。
北部航空方面隊の32回も目立ちます。
北海道や東北北部を担う北部方面では、ロシア機への対応が中心になった可能性があります。
国・地域別でロシア機が38回確認されていることを考えると、北方空域の警戒も引き続き重要な任務となっています。
スクランブルではその1回ごとに、待機している隊員が素早く準備し、戦闘機が発進し、対象機の状況を確認しています。
パイロットだけでなく、整備員、管制官、レーダーサイトの隊員、通信を担う隊員など、多くの人が連携して成り立つ任務です。
空の安全は、何も起きていないように見える日々の中で守られています。
7月の90回という数字は、日本周辺の空域で続く緊張感と、それに対応する航空自衛隊の任務の重さを示すものとなりました。
文:花園明