7月の緊急発進は90回… 最多は中国機への対応で51回

防衛省統合幕僚監部は、2026年7月の航空自衛隊による緊急発進の実施状況を公表しました。

7月の緊急発進状況が発表

7月の緊急発進は、合計90回。

国・地域別で最も多かったのは中国機に対する緊急発進で51回でした。

次いでロシア機が38回、その他が1回でした。北朝鮮機への対応は0回でした。

7月の緊急発進のほとんどは、中国機とロシア機への対応だったことになります。

緊急発進、いわゆるスクランブルは、領空侵犯のおそれがある航空機や、日本周辺の空域で警戒が必要な航空機に対し、航空自衛隊の戦闘機などが発進して対応する任務です。

実際に領空侵犯が起きた後ではなく、そのおそれがある段階で航空機を確認し、進路や行動を監視することが重要になります。

7月の国・地域別では、中国機への対応が51回と最多でした。

中国軍の情報収集機による東シナ海上空での飛行や、空母艦載機・戦闘機による日本海上空での飛行など、中国軍による日本周辺での活発な活動が確認されたことを受け、航空自衛隊は警戒監視と対応を続けました。

一方、ロシア機への対応も38回に上りました。

ロシア軍機は、日本周辺の空域でたびたび確認されています。

特に北海道周辺や日本海、オホーツク海方面では、ロシア軍機の活動が安全保障上の関心を集めます。

中国機が最多だったとはいえ、ロシア機への対応も全体の4割を超えており、北方や日本海側の警戒も続いていることが分かります。

航空方面隊別に見ると、最も多かったのは南西航空方面隊の38回でした。

次いで北部航空方面隊が32回、西部航空方面隊が14回、中部航空方面隊が6回でした。

南西航空方面隊は、沖縄や南西諸島方面を担う部隊です。

中国機への対応が多かったことを踏まえると、東シナ海や南西方面での警戒の比重が高かったとみられます。

北部航空方面隊の32回も目立ちます。

北海道や東北北部を担う北部方面では、ロシア機への対応が中心になった可能性があります。

国・地域別でロシア機が38回確認されていることを考えると、北方空域の警戒も引き続き重要な任務となっています。

スクランブルではその1回ごとに、待機している隊員が素早く準備し、戦闘機が発進し、対象機の状況を確認しています。

パイロットだけでなく、整備員、管制官、レーダーサイトの隊員、通信を担う隊員など、多くの人が連携して成り立つ任務です。

空の安全は、何も起きていないように見える日々の中で守られています。

7月の90回という数字は、日本周辺の空域で続く緊張感と、それに対応する航空自衛隊の任務の重さを示すものとなりました。

文:花園明

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